エイゴエホンのキロク

アメリカでの絵本や育児にまつわる体験をゆるーくつづっています

ジワジワくる物語 Corduroy

 日本でも長く愛読されているドン・フリーマン「くまのコールテンくん」。

アメリカでも根強い人気の物語です。

 

猿娘に絵本を読んであげようと思い始めたばかりの頃、どんな絵本がよいのだろうといろいろと調べたことがあります。結構な数の児童書について書かれているサイトに訪問してみてわかったことは…

 

良書は、どのサイトでもお目にかかる

 

という当たり前だけど、それまで気が付いていなかった点w

このDon FreemanのCorduroyも、30 Best Books For Toddlers(幼児に読ませたい絵本 ベスト30)とか、そりゃ何度も何度も色んな人が紹介していました。

 

実を言うと、子供への読み聞かせの良書として、よくお目にかかっていたのですが、絵本ってもっと明るい色使いで眺めているだけでも、気持ちが明るくなるものだと思っていたため、この表紙の物憂げなクマや物語の挿絵もちょっと寂しげというか、暗い感じが好きではなく、ずーっと手に取ることもなく…

 

たまたま、リサイクルショップで、状態もよく、かなりお手頃なお値段のものを発見したので、まー、このくらいなら買ってもいいかな程度の気持ちで購入。

 

買ったその日に猿娘に読むようにお願いされ、読んだところ…

 

やっぱり、くらーーーーーい!なんじゃ、この話はーーーーー!

 

と思ったのです。

でも、私の気持ちとは裏腹に、娘は気に入ったらしく、それからしばらく何度も何度も読めと持ってくる訳です。(ちなみに、娘はエイゴがわからないので、エイゴでよむのではなく、即興で適当に訳して読んでいます。)

 

すると、あら、不思議…

なにかしら、この心にちょこっとずつ広がる温かいものは…?

 

ジワジワとこの物憂げなクマが、私の心に浸透してきて、

 

あれ、もしかして、このクマ、かわいい?

このお話、良くない?

 

みたいなねw

 

派手なお話しではありません。

何のハプニングのないし、むしろ地味なお話しなんです。

コールテンくんを連れて帰った女の子もブロンドの白人の女の子でもなく、その子のおうちも決して裕福ではありません。(←これは、自分がアメリカで生活してみて、実生活から気が付いたことです。このお話しも面白いのでまた後日書きたいと思います。)

 

何度でも言います。実にじみーーーーーな話ですw

 

何がそんなにいいの?と言われると困るんですが、コールテンくんの純粋な感じとか、ずっと売れ残っていたクマのぬいぐるみを大切におうちに連れて帰る様子とか、なんとも子供らしいんですよね。

 

クリスマスプレゼント何がいい?

タブレット。

 

とかそういう会話なんて微塵も存在しない世界がそこにあるというか。

読後、懐かしく、慎ましながらも温かい気持ちに包まれる物語です。

 

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